① はじめに:あの日、泣きながら子供をおんぶして区役所から帰った私へ
産後の睡眠不足と、義理の母の在宅介護が重なり、毎日が本当に地獄のようだったあの頃。
限界を迎えた私は、赤ちゃんをおんぶして、泣きながら区役所の窓口に勇気を出して助けを求めに行きました。
でも、返ってきたのは、マニュアル通りのさらっとした対応。
「あぁ、誰も私を助けてくれないんだ…」と、帰り道に涙が止まらなかったことを今でも鮮明に覚えています。
もし、あの時の私に、今の私が会いに行けるなら、肩を抱きしめてこう伝えてあげたいです。
「今までよく頑張ったね。もう一人で全部抱え込まなくていいんだよ。もっと割り切って。1人じゃないよ。あなたの味方がいるからね」と。
今回は、かつての私と同じように、育児と在宅介護の「ダブルケア」で心がポッキリ折れそうになっているあなたへ、生き抜くための3つの知恵をお話しします。
② 介護は「割り切る心」が9割。100点を目指さなくていい
当時の私は、「私がしっかり対応しなきゃ」「義理のお母さんは不自由さからイライラしていて仕方ないんだから、怒られても我慢」などと、出来るだけ100点満点の介護を目指して必死にがんばっていました。
でも、その結果どうなったかというと、私自身が大変さに自身で気づくことも出来ず、睡眠不足でボロボロになり、心の余裕がゼロになって、夜になると泣いてばかりの限界状態になってしまったのです。
今だから分かりますが、実の親ではないからこその気遣いや葛藤もある中で、育児と介護を両方しっかりやるなんて絶対に不可能だったのです。
もし、今の私があの時の私にアドバイスできるなら、こう言います。
「介護は10点でもいい。お互いが今日1日、生きていることこそ100点満点だよ」と。
まずは「がんばって良いお嫁さん・お母さんになろう」という思い込みを捨てること。これが、私が身をもって知った、過酷な毎日を生き抜くための最初の「割り切る心」です。
③ 一人で抱え込まないで。外部のサービスに「頼っていいよ」
当時の私は、ショートステイやデイサービスなどの外部の福祉サービスを利用することに対して、「自分が楽をしたいだけなんじゃないか」という罪悪感を感じていました。
実際、義理の母からも「行きたくない」と言われていたのもあったため、良い支援であることはわかっていても、候補にあげることすらありませんでした。
そのせいで、限界が来るまで誰にも「助けて」と言えずに一人で抱え込んでしまったのです。
ですが、その後ケアマネジャーとしての知識も得た今の私だからこそ、はっきり言えることがあります。
プロの力を借りることは、決して「手抜き」でも「逃げ」でもなく「お互いが倒れないための大切な作戦」です。
家族だけで介護を背負うことは、プロである専門家もしないことです。
利用者であるお義母さんにとっても、疲れはてた私と一緒にいるより、プロの手を借りて少しでもリフレッシュした私と笑顔で接する方が、お互いにとってずっと幸せではないかと思います。
「ケアマネさんや福祉のサービスに携わる方は専門家です。私たちも生活をしていくためにどんどん頼っていい存在なんだよ」と、当時の私に伝えてあげたいです。
④ 孤独にならないために、まずは1人「味方」を作ろう
赤ちゃんをおんぶして行った区役所の窓口で、さらっと聞き流されたあの瞬間。私は「世界中で私だけが一人ぼっちなのか」という、心にぽっかり穴が開いたような孤独を感じました。
周りに「大変だね」と声をかけてくれる人はいても、私の本当の辛さを分かってくれる、私の立場に立ってくれる「味方」は誰もいないと思い込んでいたのです。それはとてつもない孤立感でした。
でも、勇気を出してがんばるのをやめて周囲を見渡してみると、実は味方になってくれる人はすぐ近くにいました。
私にとっての最初の味方は、【ケアマネさん】でした。
ある時、電話口でこう言われたのです。
「えみさんの立場は大変なのよくわかる。逃げていいからね。期待に応えようとしなくていいし、いつでも話聞くから」
そう言われた時、私の鉄壁の心の壁はボロボロと崩れ落ちました。
綺麗事を一切抜きにして、「本当に辛い、出来ない!」という本音をそのまま吐き出せる相手が1人いるだけで、心の重みは半分以下になります。
そんな難しいこと到底できないと思った私でしたが、「寄り添って話を聞いてくれる人がいる」ということが、こんなにも力になるものなのだと感じられる出来事でした。
夫でも、友人でも、ケアマネでも、ネットのコミュニティでも誰でも構いません。あなたのそのままを伝えられる、見せられる味方を、どうか1人だけでいいから作ってください。
あなたは絶対一人じゃありません。少なくとも、私はあなたの味方です。
⑤ 最後に:今、育児と介護のダブルケアで消えてしまいたいと思っているあなたへ
産後の睡眠不足のなか、終わりが見えない在宅介護をワンオペで抱え込んでいると、「いっそ消えてしまいたい」と思ってしまう夜もありますよね。
かつての私も、まさにその暗闇の中にいました。
でも、どうか自分を責めないでください。あなたはもう、十分すぎるほどがんばっています。「きれいごと」の嵐の中で、一人で全部背負う必要なんて最初からないのです。
今日から介護は20点、10点で大丈夫。
しんどいときはプロの手を借りて、しんどくなくても繋がって、相談をして、助けてもらって、まずはあなた自身の心と体を守ることを一番に考えてください。
泣きながら子供をおんぶして区役所を歩いていたあの日の私と、今この記事を読んでくれているあなたへ、心からのエールを込めて。
「がんばらなくて、いいんだよ」
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